ただいま、ぼくの日常

しばらく地獄のように忙しい日々が続いていたが、ひとつの山場を超えてようやく落ち着く事ができそうだ。

この約2ヶ月間は長い苦境だったが、1日の時間が過ぎ去るのは本当に早かった。
1日1日仕事のノルマに追われ、気がつけば締め切りが目の前という日々の繰り返し。
日曜日ですら心安らぐことがなく、疲れた体を横たえていると、あっという間に日が暮れた。

それでも時間は確実に前に進み続け、心も体もクタクタになったけど、なんとか今日へと辿りついた。


心に少しゆとりがあらわれたことで、ぼくの周りを流れる時間は通常の速度を取り戻しつつある。

今まで塞ぎ込んでいてよく見ようとしなかった日常の世界が、再び見えるようになってきた…というような不思議な感覚だ。

ぼくの日常は、通常時間に復帰した。


だけど残念ながら今回は、仕事を乗り切った事を祝福し、心の底から開放感にひたることができない。


今年の年末進行は様々な要因が重なり、かつて経験したことのない修羅場へと追い込まれた。
我が社は社員一丸となって善戦した。みんな毎日遅くまで残業し、限界まで戦った。
しかし、ぼくの力が及ばず、一部の仕事が我々の手を離れて行ってしまったのだ。

その分他の仕事にまわす時間が作れたことで、なんとか今回のスケジュールを乗り切れたわけだが、同時に得意先の信用を失い、一部の仕事も失ったことも事実である。


いろいろな要因があるけれど、詰まるところは、仕事の中心にいたぼくが厳しい現実に耐え兼ね、逃げ出してしまったというところに尽きる。

昔見たアニメで『逃げちゃダメだ』と考え込むシンジ君に、綾波レイは『逃げてもいいのよ』って言ってた気がするけど、時に大人は逃げられない、逃げてはいけない現実に直面するのだ。


ぼくは、この心の弱さを克服しなきゃならない…。



時間は確実に過ぎて行く。

世界は変わらず廻り続けて行く。

失った時間はもう戻らない。

そんな、あたりまえの日常の中で自分を見つめ直さなきゃいけない、
そんな事に気付かされたんだ…。



ひとつの修羅場は過ぎ去った。
だけど、新たな戦いも始まった。

これからも、あたり前のように進んで行くであろう日々へと立ち向かうために、今は心と体を健やかにしないといけないね。