ドルルルルルルッ……ドルルッ……バンッッ…バルルルルッ
けたたましく鳴り響く、電動ドライバーの音。
何かのトラブルかと疑うほどの、バックファイアの爆音。
数年前、鈴鹿サーキットの客席で聞いた、パドックから流れ続ける“整備音”が聞こえてくようじゃないかっ。
大人のホビー『週刊マクラーレン』も、あと2号分の作業を残すのみとなり、いよいよ完成に近づいてきた。
およそ組み上がったボディは、まだ完全なるF1マシンの体を見せていないものの、1/8スケールの大きさも相まって、なかなかの存在感を醸し出してきたのだ。
マニア特有の、あぶない幻聴が聞こえてしまうのも許してほしい。
作業自体、本来のスケジュールからひと月ほど遅れいているので、あせる気持ちもあるけれど、取り付ける部品が細かくなって来たし、最後は慎重に行こうかというのんびり進行。
まぁ昨年も忙しくて、箱も開けずにのんびりやっていた為に、専用ケースの申し込み期限をうっかり見過ごしましたけどねっ。
…専用ケースなんて、いらんのです。
偉い人にはそれが分からんのです……。
ケースは買いそびれましたが、全巻購入特典はバッチリ送られて来ました。
何か素っ気ない箱…。
この模型『キョーショー』の仕事だったんだと、今更ながら気付く今日このごろ。
それでは開けてみよう!
お待ちかねのレインタイヤとステアリングのミニチュアだっ。
…まぁ…ね…。
1/4スケールのステアリング模型、ビミョ〜。
思ったより小っさいし。
1/8スケールであんなに感動してはしゃいでしまったボクの気持ちはどーなるんだ。
おまけで貰っといて悪いけど、これ飾ってどーせいっちゅーの?って感じ。
パドルシフトがやんわり動くんで、これでF1ごっこしてくださいってことなんですかね〜。
ちょっとコーナリングしてみようかな…。
…ヴゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥン…ヴァン…ヴァン…ヴァン…ンンン…ヴゥゥゥゥンン……。
…いけるかな?今のオレなら。
レインタイヤはいいけど、やっぱりホイールは付いてないんだね。
これだと、気分で手軽にタイヤを付け替えるってわけにはいかなそう。
正直な話、ステアリングの模型いらんからホイール付けて欲しかったな〜。
それを見越して、ホイールの号だけ余分に買うっていう豪の者も居たかもしれないけど。
タイヤキャリーもちょっと軽い作りだけど、ちゃんとコロが転がるんだね。
…どこに引っ張っていくんでしょうか。
ともかく、これで1年のローンも支払い終えて、後は楽しく完成させるのみ。
そう、楽しいデカール地獄が待っている…。