スーパーマリオ3Dランドをクリアして「思わず真面目なレビューを書いちゃった」の巻き。

去年の暮れからずーーーっとやっていたスーパーマリオの新作をやっと終了できた。

年末の多忙な時期、気持ちに余裕のない生活の中で、息抜きにはうってつけのゲームだった。

毎晩遅くに帰宅し、風呂上がりでグッタリしている一番のリラックスタイムに、冷たいモノでも飲みながら、5分・10分遊ぶのが、ちょうどいいストレス発散になってくれてた。

短いプレー時間は、裸眼立体視の使い始めとして、目にもやさしい使い方だったかな…とも思う。


そんなのんびりとしたペースで、だいたい1日1面クリアをノルマに、『スターコイン』もきちんとコンプリートしながら進めていたので、随分長い間遊べてしまったわけ。

ステージの難易度も過去のシリーズに比べて、やや簡単という設定だったので(オモテ面はね…)、短いプレー時間でも、わりとサクサク攻略して行けたのだ。

奥から手前に跳ぶとか、斜め視点でまっすぐ走るとか、“立体ステージ特有の機軸” の操作が難しいと評価を下げる人もいたけど、今回の作品はそれも含めての“ゲームの難易度”だったんじゃないかとボクは思います。


敬愛するモリサワジュン氏のブログを始め、多くのゲームファンが「とてつもなく面白い」と高評価のレビューを付けているけど、ワタクシ的にはそこまで底なしに面白いゲームだとは思えなかった。

とはいえ、今までのマリオシリーズでは成し得なかった、立体視による迫力満点の画面に夢中になり、いい大人が「ワァー落ちる〜〜」だの「うぉーーアブねーー」などと声を出しながら遊んじゃったってことは、充分面白いゲームだと感じてるわけだけどね。

立体視が果たしてどれほどの視覚効果を生み出しているのか、最初は半信半疑だった。
ゲームに熱中しているとたまに手元がくるって、画面がブレて見づらくなるのも、携帯機としては致命的なデメリットだと思っていた。
それで失敗した時なんかは、怒りにまかせて3Dスイッチをオフにしちゃった事もあったけど、その状態でプレーをしてみると、逆に距離感が掴めなくてやりづらくなるってことにも気が付いた。

立体視は確かに新しいゲーム・バリューを生んでいる。


中でも立体視が一番生きたポイントは、高低差の表現ではなかろうか。

基本的にマリオが冒険するフィールドは端まで行けば絶壁になっていて、ひとたび足を踏み外せば奈落の底に落ちてゆく。

そんな恐怖を3D画面でリアルに感じていると、『マリオ・シリーズって高い所から落ちる恐怖と戦うゲームだったのか』って事に気付かされる。

ファミコン時代から、マリオ(プレイヤー)をおとしめる 「穴」 は存在してたわけだけど、画面の下にポロっと消えるのと、『フワァ〜〜〜』って小さくなりながら谷の底へ消えていくのでは、まるで臨場感が違う。

高いところが苦手なボクだから余計にそう感じるのかもしれないけど…。


同様に、キラー砲が飛んでくるスピード感、トゲトゲの鉄柱やクッパの放つ炎が迫ってくる恐怖なんかも、3D+立体視でド迫力に表現されて、過去のシリーズでは表現し得なかった面白さが加わっているわけだ。
クッパの炎は反則的にパワーアップし過ぎだけどね)

また、細かく作り込まれたCGも本当にキレイで、各ステージを彩る“質感”が見事に表現されているのが素晴らしい。


…と、ここまで書いて、結局ボクも高評価になっちゃってるけども、ブッちゃけ “裏ステージ” はキツかった。

ワールド8まで数々のステージをクリアして、ようやくエンディングまでたどり着くと、今度はスペシャルステージ(裏面)』がスタート。
“裏面” といってもおまけ程度とはワケが違って、“オモテ面” と同じワールド1〜8までたっぷりあるステージ構成。

事実上、2本目が始まったのと同じなのだ。

噂に聞いてはいたけど、実際始まった時は途方に暮れましたよ…。


しかもここからがスーパーマリオの本領発揮とばかりに、難易度が格段に上がって行くんである。

最初にハマったのはワールド5辺りで、中盤なのにこの難しさなのかと嘆いたものだけど、真の恐怖はS7-2で知る事になる。

S7-2はリズムに合わせて足場が出たり消えたりを繰り返す、音ゲーの要素も加わったような奇抜なステージなんだけど、タイミングは合わないわ、後ろから“黒いアイツ”が追いかけて来るわで、とにかく死にまくる。

前作のDS版Newスーパーマリオの時にモリサワジュン氏がレビューで書いていた、“残機がみるみる減って行く恐怖”を身をもってに体験することになるとは…。

まったくコツが掴めないまま、100機以上あった残機(マリオ)は、あっという間にひとケタまで減り、慌てて無限増殖しに戻ったりしたものです。

まぁ〜スペシャルステージは、二度とやりたくない苦行ステージの連続だったヨ。ホントに…。


あと、操作性のことで一つだけ言わせてもらうと、L・Rボタンの操作は、はっきり言って要らなかった。

白熱している時ほど、角にあるボタンを不意に押してしまうことがあり、“ここを跳べたらクリアだ!”っていう局面で、いきなりヒップアタックをかまして落っこちるってパターンが頻発した。

ただでさえ攻略が困難なスペシャルステージでこんなミスが出たりすると、怒りのあまり「この角のボタン剥がしたろうか!」と本気で思うほどに、L・Rボタンには最後まで泣かされましたわ。



長々書いちゃったけど、書きたいコトがいっぱいあるって事は、楽しく遊べるいいゲームだって証拠だよね。

またこんな感じで、食後や風呂上がりにちょこっと遊ぶのに、ちょうどイイ〜ゲームを早く見つけたいところである。

でないと、今度は『ルイージで2周目をラウンド』という“修羅の道”に入ってしまい兼ねないからね。