今日も人々はすれ違い、それぞれの明日へと歩いてゆく。(キザ)

NINTENDO 3DSを遊び始めて、以外とハマったのがすれちがい通信だ。

自分の分身を作ってアカの他人と交換し合うなんて、人見知りのボクにはまったく必要ない機能だと最初は思ってた。
だいたいそんなに都合良くDSを持ってる人とすれ違うわけないっしょ?と、高をくくってたんスよ。

だけど、まぁせっかくだし試しに一回だけやてみようと、昨年田舎に帰省した際に3DSを外に持ち出してみたんですな。

買い物しながら半日ほど町をうろついて帰って来てみると、まぁびっくり!
ボクの3DSにはいつの間にか、見知らぬキャラクターが2人も遊びに来て居るではありませんか。

うわぁ、ホントにすれ違った!

百聞は一見にシカズと言いますが、何だろう…この感じ。
見ず知らずの人が自分のDSに遊びに来るのが、こんなに楽しいなんて!

見た目はシンプルなCGのキャラクターだが、Miiは実在する人間の生き写しそのものだ。
そんな自分とは縁もゆかりも無い “個人” と、お互い気付かないところで交流している。

任天堂も、なかなかイキなシステムを開発したものである。


ただすれ違うだけじゃなく、ゲーム機らしくちゃんとゲーム要素を盛り込んだところもウマい。

パズルを集めたり、ミニゲームを攻略するために、他Mii(たみー)の協力を求めなきゃならない。
今や人手が足りなくなれば、すれ違い目的で街へ出かけたくなるほどだ。

ゲーム攻略という大義名分のためではあるけども、自発的に他人との出会いを求める(すれ違うだけだけど)なんていうのは、自分にとっては大きな心境の変化なんだ。

かなり大げさかもしれないけど、他人との交流が苦手なボクが、人と出会う喜びというものに目覚めたんじゃないかと言ってもいい。



どんな場所であれ、外を歩けば少なからず他人とすれ違う。

人生半ばを過ぎ、今まで何千・何万の他人とすれ違って来たことだろうか。

そのほとんど全てが一度きりの一瞬の出会いで、さっきすれ違ったあの人とは、生涯二度と会う事は無いというケースだって、数えきれないくらいあるだろう。

そんな、一期一会の出会いを記録しておける装置なんて、夢があるにもほどがある。


足早に過ぎ去る人々であふれた街を独り歩いていると、余計にそう感じちゃうんである。



とにかく、ゲーム機の活用性を引き上げる発想力と、それをさりげなく実現させる技術力には、さすが任天堂と賞賛せざるを得ない。

“携帯ゲーム機だろうが、ゲームは家でじっくり遊ぶもの”…と決めつけていたボクにすら、3DSを外に持ち出させた功績は、極めて大きいと思う。

あっぱれ!

年明けに田舎から電車で戻る時際、3DSをつけっぱなしにしておいたら、色んな地方のMiiがたくさん集まって来た。
「駅」は最良のすれ違いポイントだったんだ!

味をしめたボクは、先日も地元の駅に張り込み、必要以上に新幹線の改札付近などをうろつきながら、たくさんのMiiをゲットしてきた。

茨城県や東京都、貴重な九州地方の人とのすれ違いもあって、充実した一期一会となった。



『すれ違い伝説』も旅半ば。
今度出現した『盾』を装備したゴーストは、なかなかの強敵だ。

新たな出会い(雇用)を求めて、また明日もすれ違いに出かけなくっちゃ。

「ぼんじゅ〜る♪」ってね。