揺れる脳内予算委員会 〜物欲を封鎖せよ〜

T-SQUAREのCDと一緒に、勢いでポチってしまったシナモノがもうひとつある。

以前から買うかどうか迷いに迷っていた『F1全史』という本だ。

昨年定期購読した「週刊マクラーレン」では、マクラーレン関連の記事以外にも、過去のF1レースや技術紹介なんかもたくさん載っていて、毎週読んでいるうちに “昔のF1についてもっと詳しく知りたい” という欲求に駆られてしまったんです。

ユーロピクチャーズというレーベルからF1の歴史をまとめたDVDも発売されていていくつか買って見たんだけど、少ない資料映像の使い回しで編集されていたり、テロップも無しの解説が分かりにくかったりで、F1史の資料としてはちょっと物足りないシロモノだったんです。

そこで目をつけたのが、ズバリF1の歴史をすべて網羅しているという資料本『F1全史 シリーズ』だったというわけ。

ところがこの本、興味本位で気軽に買えないほどお高い本だったのよ。

大判で読み応えのありそうな本だからといっても、一冊4,400円はなかなか手が出せないお値段。
そんな高価な本でありながら、1冊で5年分くらいの歴史を追っていくので、シリーズ発行は既に10冊以上に達してしまっている。

60年に及ぶF1の歴史を端から勉強しようと思ったら、とんでもない投資額になってしまうのだ。

そんなわけで、読みたい気持ちをグッとこらえて、来るかどうかも分からない “お金にゆとりがある時期” なんてものが来た時にもう一度検討しようと、諦めたモノだったんです。

しかし冷静に考えて、お金のかかるクルマなんかも持っていない、独り身で自由に貯金を使える今こそが “お金にゆとりがある時期” なんじゃねーの?って思うようになったんですな。

「贅沢な暮らしをしてるワケじゃないんだし、たまにはお買い物をして気分をリフレッシュしないと」とか、「興味がある時に投資するべき」とか、「やっぱり、F1ってお金のかかるモノだからさ」などと理由を捲し立て、脳内予算委員会をなんとか説き伏せることに成功し、購入に踏み切ることができたのでした。

実際届いた本を開いてみれば、内容はまさに期待通りのクオリティだった。

当時のレース事情を伺える詳細な記事、臨場感あふれる写真もたくさん掲載されていて、読み応えは十分!
ドライバーやマシンのラインナップもきちんと整理されていて、資料としては申し分ないシロモノでしたの。

さすが “F1全史” というだけのことはある!

一冊4,400円は確かに高いけれども、それだけの価値はある本だと確信できました。
あれこれ悩んだけれど、結果としてはイイ買い物できたかもね。


今回購入したのは1956年〜1960年の刊。

クルマの外観とシャシー名称(+エンジン)の解説。コレが欲しかったのよ!
やっぱりこの年代のシンプルなフォルムもカッコイイ!


この資料を読み込んだ上で、もう一度映像資料を見て復習すれば、もうF1史は完璧といえるでしょう。

なんだろうボク…、
F1博士にでもなりたいのかな?

…まぁ、没頭できる趣味が増えるのはイイことですよ。たぶん。

果たしてここから現代までF1史を遡り続けるのかは、予算委員会とお財布に相談しながらということになりそうですが…。
80年代くらいまでは、モータースポーツの思想だったり、クルマのフォルム自体にものすごく興味があるので、予算は降りると思いますけど。



それともう一つ、ボクの脳内予算委員会を悩ませる事態が起こってしまった。

ディアゴスティーニより、
『週刊マクラーレン第2弾MP4/4』発売決定!!

今回はアイルトン・セナをフューチャーし、彼の全盛期に全戦全勝という前人未到の大記録まであと少しのところまで迫った伝説の怪物マシンMP4/4を約一年かけて作るプロジェクトだ。

しかもスケールを前回のMP4/23と同じ1/8サイズに合わせ込んできた。
明らかに昨年の購読者を再びターゲットに据えた、ディアゴスティーニの何ともあざとい戦略だ。
「どうですか〜今度は往年の人気マシン、興味あるでしょ〜〜?」ってか?

ふんっ、そんなもの、
2台並べてみたいに決まってるだろう!?


あああ…F1ってのはどうしてこうもお金がかかるんだ。
今は亜久里さんの気持ちが痛いほど分かるぜ(…次元が違うが)

これは過去最大の脳内会議議題となりそうだ…。

これ以上の予算捻出、それはただの無駄遣いを意味することに他ならないからね…。