終点の旅 2013 〜徳重編 Part.2〜

こ洒落た家が建ち並ぶ、もの静かな通りを西へと向かう。閑静な住宅街とはこのことか。


徳重はアップダウンの激しい坂の街ですな。情景的には面白いけど、歩き回るにはしんどい道だ。



カッコイイ歩道橋を上がり、名古屋第二環状自動車道をオーバーパス。
中央分離帯にはソーラー電池パネルが並ぶ。


先端が微妙に内側にカーブした防音壁が、環状自動車道沿いに延々と続く。
閑静な住宅街にはそぐわないデザインかもしれないけど、時に人工構造物が見せる幾何学的な美しさがあるものだ。



こういう入り組んだ路地は大好物。


しばらく行くと、今日イチのヘンテコ建物に遭遇。

チェスの駒のような、ドアノブをひっくり返したような、何とも奇妙なモノがドンと建っている。
後で調べたら、上下水道局 鳴海配水塔」だと分かった。何をする施設なのかサッパリ分からんけど。


もの凄い厳重に囲われていて、写真なんか撮ってたら怪しまれそうだったけど、こんなオモシロそうなもの放っとけないよね?
しかし、まさかコイツのせいで今回の旅が困難なものになろうとは、知る由もなかったんである…。



ここまでで1時間以上歩いて来たけど、実はこの辺りから進むべき方向を見失いつつあった。
写真には撮ってないけど、あの特徴的な防音壁に囲われた道路がまた現れたのだ。
もしかして逆戻りしたのかとも思ったが、方向感覚に自信のあるボクは、“同じ仕様の防音壁がある別の道に違いない” と無理矢理納得して先に進んだ。
目指す中間地点は、大きな池がある「戸笠公園」。行く先に森のように木が密集する場所を見つけられれば辿り着けるはず!という算段だった。

そしてついに池が!着いたかっ?


「神沢池」……。公園らしきものはない…。
ボクの頭の中にある地図上には、こんな池など存在しない。

迷走を続ける中、さらにボクの不安を煽る『徳重幼稚園』の看板も目に飛び込んできた。
終点の地「徳重」を出発してから相当歩いている。「徳重」と名の付く地域はとっくに脱しているはずだった。

そして大通りへ出た瞬間、そこには我が目を疑う光景が!


!?
あそこに見えるのは、徳重駅前で見た「ショッピングモール」??…。

まさか、2時間以上歩いて振り出しに戻った!?

はっきり言ってショックだったね〜。方向感覚には絶対の自信を持っていたし、今までの旅ではここまで大きく間違えたコトなかったから。
もともと意味のない散歩ではあるけど、長い時間かけてスタート地点周辺をグルグル回ってただけとは、あまりにも無駄な時間を過ごした感覚が大きかったわけですよ。

失意の中、ドッと疲れが増し、このまま終点から電車で帰ろうかという思いがよぎり始めた午後1時半だった。

つづく!!